「類推の山」(ルネ・ドーマル著)/“Le mont Analogue”par René Daumal に捧ぐ 

             田中章滋

 山よ、私の額の赤斑に     
 刻まれた日々の夢よ     
 耀よう星の最高搭に     
 自由の自由が棲むという      
 「高みへ、高みへ」      
 いつか聞いたあの声よ      
 「彼方へ、彼方へ」と     
 私を呼ばへ     
 山よ、私の身体よ     
 たとえ限りがあろうとも     
 私は登り続けよう     
 そして何度も蘇れ     
 たとえ牧場の露と消えても     
 たとえ湿原の虹と消えても

ドーマル
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